恋愛サイケデリック

デビュー作「月光」で気になっていた間宮夏生の新作(とはいっても半年以上経ってますが…)をようやく読了。

最初は、当て字の人物名に奇面組的なコメディかと思ったのですが、読んでみると意外にシリアスな内容にドンドン引き込まれてしまいました。

主人公「ストレンジサイケデリコ」こと彩家亭理子がイカしてます!古畑任三郎のように飄々としながらも、最後にはアッと言わせるクライマックスでラストまで持っていく手腕に感心。

<「私はね優衣」振り返った理子先輩は不適に笑っていた。
「他人を振り回すのは大好きだが――他人に振り回されるのは大嫌いなんだよ」>

このセリフに彼女の持ち味が十二分に含まれています。
これは、すぐにでも続編を読みたくなりました。

ただ一つ、気になったのは挿絵がちょっと味気ないのがもったいなかったです。
キャラのイメージが活かし切れてなかったように感じました。

変愛サイケデリック (電撃文庫 ま)

変愛サイケデリック (電撃文庫 ま)