2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

とらドラ 3 4 5 6

第一部完。物語も後半戦に入って第二部に移行といったところでしょうかね。登場人物それぞれの心情も明らかになって立ち位置も落ち着いたところでようやく物語が動き出した。これまでも、何かある度に関係が進展してるように見えて全然進んでなかったのよね…

迷宮街クロニクル 生還まで何マイル?

あっけない。こうも簡単に人は死ぬのかと驚いた。現代に表れたダンジョンに挑む人々。モンスターの残骸などを持ち帰ることで日々の糧を彼らは得る。いわゆる3Kの仕事だ。随所に日記形式で突き放しているからこそ、冷静に物事を見つめられるが、もしこれがき…

さよなら妖精

案外、「とらドラ」以外も読めるものだ。3、4、5と一気に読んだが、こちらがインパクト強かったので優先して書くことにした。ついさっき読み終わったのだが、ちょっと放心状態。これまで読んできた米澤作品で一番重い内容だと思う。ユーゴ紛争に絡めた本…

遠まわりする雛

「古典部」シリーズ第4弾。今回は、これまでに起こった事件の間に起きたちょっとした不思議が少しずつ重なり合うようにリンクし、入学からの一年間が描かれている。どれも秀作揃いで面白いのだが、あえて一つを、と問われれば表題作の「遠まわりする雛」で…

とらドラ1 2

わー、とうとう手を出してしまった。暇なときに纏め読みしようと思ってたのに……もーダメだ。全巻読むまで止められない。今、古典部シリーズの四巻を半分まで読んでたけど、こっちが片付くまで多分無理だな。現に今も読もうとしたけど、全然食指が働かない。…

クドリャフカの順番

文化祭。自分が高校生のときを振り返ると、あまりにも思い出がなにもない。 思い出すことは、授業がなくなった代わりに、朝からサッカー部の部活動があった、ぐらいだろうか。それに比べて、神山高校のなんと実り多き文化祭であろうか。50以上の文化系クラ…

氷菓   愚者のエンドロール

読後に味わう久々の空虚感。それがどこからやってくるものなのか。ともに米澤穂信の作品である。誰も死なないミステリー。その一言で表すのは簡単だが、それだけでは 割り切れないものを感じてしまい、どうにもすっきりとしない。それがなんなのか、はっきり…

神様家族6 7

「鉄棒工場」 いつもながら、内容の読めないサブタイである。でも、面白くなってきた。メメだけでなく、佐間太郎の前世の記憶も徐々に表に出てきて、物語は少しずつ核心に近づいている。そして、一番の見どころはやっぱり告白シーン。あまりにもあっけなさす…

神様家族5

うーん、4巻が自分の中で当たりだっただけに、今回はちょっと物足りなさを感じた。ただ愚痴ってるだけではなにも始まらないので、なぜそう感じたのかを考えてみると、ひとつ思い当たることがあった。前回は短編集だったのだ。そう、1〜3でも感じた物語の…

夏季限定トロピカルパフェ事件

前回のように日常に潜むちょっとした謎をゆるーく解いていくのかな、と思っていたら、 全然違っていたので驚いた。そもそも、小山内さんが小鳩君に謎解きをさせることが変だった。一巻を読んだ方はお分かりでしょうが、前回の小山内さんなら、小鳩君がもし謎…

春季限定いちごタルト事件

ライトノベル風のミステリー小説は数あれど、ミステリーの皮を被ったライトノベルはまずこれに間違いないでしょう。高校入学と同時に慎ましき小市民を目指す小鳩君と小山内さん。共に苗字に「小」がつくのに、物語を読むと、全然「小」じゃないところが笑え…

恋文の技術

はてブ読者の皆様ならご存知の森見登美彦御大の最新作である。タイトルと冒頭の数ページを読んだ印象では、「今回はちょっと物足りないかも」と 思ってしまった。なにしろ「文通」である。自分も何度か経験はあるが、これをどのように料理するのか、皆目見当…

ホペイロの憂鬱 JFL編

今回、ライトノベルとは一味違う作品を紹介します。創元社の「ミステリーズ」で連載された、JFLのサッカークラブで働くホペイロ(用具係)を主人公にしたライトミステリーです。ライトと冠しているだけあって、誰も死んだりすることはなく、後味爽やかな作品で…

ミスマルカ興国物語2 3

今回もマヒロのハッタリは顕在です。毎度毎度の化かし合いは次に出てくる作戦のための布石かな?と深読みしたり、推理小説のような読み方をしてしまいました。これは、ライトノベル界の「ライアーゲーム」だ。最初は「カイジ」かな、と思ったが、 「そこまで…