ミスマルカ興国物語2 3
今回もマヒロのハッタリは顕在です。毎度毎度の化かし合いは次に出てくる作戦のための布石かな?と深読みしたり、推理小説のような読み方をしてしまいました。
これは、ライトノベル界の「ライアーゲーム」だ。最初は「カイジ」かな、と思ったが、
「そこまで生々しくないから」てことで、上記にたとえてみました。
この作品でマヒロが提唱している「暴力以外で争いを解決すること」はともすれば、ガンジーのような非暴力主義を貫く聖人的考えかもしれないが、裏を返せば、「暴力以外は何でもする」ことである。
このことに気づくと、単なる戦争嫌いの王子があの手この手で戦争を回避して国を護る、だけの話が途端に生々しく変化し、血が流れない戦争譚に様変わりしてしまう。だが、作中では巧妙にその部分を仄めかしつつも決して全てを露わにすることのない。
これを読んでて、「宇宙戦艦ヤマモトヨーコ」を思い出した。
「だれも死なない戦争」をキャッチフレーズに展開される戦闘。マヒロの目指すものは、「誰も死なない」ことなのか、「誰も争わないこと」なのか、それとも両方なのか……。
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