迷宮街クロニクル 生還まで何マイル?
あっけない。こうも簡単に人は死ぬのかと驚いた。
現代に表れたダンジョンに挑む人々。モンスターの残骸などを持ち帰ることで日々の糧を彼らは得る。いわゆる3Kの仕事だ。
随所に日記形式で突き放しているからこそ、冷静に物事を見つめられるが、もしこれがきちんと描写されていたら、とてもじゃないが落ち着いて読めないだろう。
登場人物に深く踏み入ることはないが、ifもしもを自分達の身近に感じさせてくれる、今の不況時代にマッチした作品だ。
「蟹工船」のような一種のプロレタリアに通じるものがある。
多分、自分は第一層で真っ先にいちごジャムに殺されてしまうだろうなー。
- 作者: 林亮介,津雪
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2008/11/15
- メディア: 文庫
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