文学少女と神に臨む作家 上下
とうとう読みました。「文学少女」完結編。
上巻で心葉がダメダメなほど下巻での成長がまぶしく、遠子先輩のお株を奪う勢いで輝いてました。
たぶん、ななせファンとかは「どうしてこんな終わり方なんだ!」と思うのかもしれないが、それぞれの道を歩き始めた彼らの出会いや別れ、そして旅立ちはきっと誰もが経験するものであるはずで、それは物語の主人公であった心葉、や遠子を含めたその他の登場人物も変わらない。そんな青春の甘酸っぱくほろ苦い一面をこの「文学少女」は描いていたのだと思う。
夢を夢で終わらせない為に進む遠子、それに答えるべく自分の道を歩く心葉。二人がくぐった「狭き門」の道はいつかまた交差する時がくるのだろうか。そのときがくることを信じて、この本を閉じました。
ラストは賛否両論あるでしょうが、私はこの終わり方が気に入りました。別れは次に出会うときの楽しみに変わると信じてるであろう心葉の進んだ道は、読者に明日への希望を感じさせるもので、読んでた私自身、共感するものでした。
短編集の「恋する挿話集」がどんな話なのか、今から楽しみです。
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