カンピオーネ!1 2  黒猫の愛読書Ⅱ  お留守バンシー

主人公が「神殺し」として絶対の能力を持ち、神話に登場する神々と戦う。主人公が絶対的な力を持つ物語ってあんまりないから新鮮だった。

主人公、草薙護堂を始めとする「王」が倒した神から相対する神々まで、古今東西問わず様々な神話が語られ、神話好きな方には、是非読んでほしいです。もちろん、興味なくても蘊蓄として思わず語りたくなる神話もあり、楽しめます。

内容は、「神殺し」によって神の力、権能を授かった高校生、草薙護堂が神々や他の「王」と戦いつつも、自らを愛人と称するエリカや自称保護者の祐里とのラブコメチックな展開を交えつつの異能ファンタジー

1巻は、1巻なのにすでに「神殺し」として図らずも世に出てしまった護堂、それに付き従うエリカ、と物語が一巡してて、最初は、ん?と思ったが、展開の分かりやすさにすんなり入り込めた。後半からクライマックスにかけての戦いは、この作品の見せどころ。「神殺し」といっても相手は神。それを護堂がどうやって乗り切るのかが盛り上げてくれます。

2巻はさらに一歩踏み込んだ関係になった護堂と祐里に警戒するエリカが読みどころ。しかし、それどころでない事態が起きてしまうのだが……。それは読んでのお楽しみ。

これは、まいじゃーで3巻が紹介されてたので、読んでみたのだが面白くて一気に読んでしまった。3巻では護堂とエリカの出会いがとうとう描かれるとのこと。楽しみ。

カンピオーネ! 神はまつろわず (スーパーダッシュ文庫)

カンピオーネ! 神はまつろわず (スーパーダッシュ文庫)

カンピオーネ!〈2〉 (集英社スーパーダッシュ文庫 た 9-2)

カンピオーネ!〈2〉 (集英社スーパーダッシュ文庫 た 9-2)

今回は秘密結社アスカロンの敵対組織が登場したり、コウのライバル、ジールが豪快に引っかき回したりと、比較的物語の根幹に関わるような内容が多かったので、綴の妄想が少々少なめに感じたのも無理からぬことか。王道を行く角川スニーカーの中でも王道だからはずれはないので安心して読めます。が、予想しやすい展開が逆に意外性を減少させてるかも。

お、思ったより面白い、「お留守バンシー」。アリアが可愛い。ここだけ読んだらLOに思われるんだろうが、そっちじゃなく、小動物を愛でる感覚で。自分はどっちかというとトフィニア姉さんがお気にっす。どのキャラも偏ることなく登場していて各キャラの特徴も分かりやすかった。コンパクトで面白いです。それにしても、伝説っていい加減なものなんだなーと改めて人間のご都合主義を感じてしまいます。それは上記の「カンピオーネ」でもですが。

お留守バンシー (電撃文庫)

お留守バンシー (電撃文庫)

今回は一気読みだったので感想がこんがらがっちゃった感も。
やっぱり一日1,2冊にしとこう。