文学少女と恋する挿話集 ベン・トー1 2
ここ数日は実家に帰省していて、なかなか読む時間がとれなかった。仕事の移動時間で上の3冊を読了。
「文学〜」は、目出度く本編終了となったその後と、本編の合間の日常が楽しめる。それにしても、「革命する労働者」には大笑い。「文学少女」ってもうちょっと現実的なお話だと思ってたが、そんな既成観念を覆す異色の作品だ。こんなお話もできるのかと新しい発見をさせてもらった。
美羽に焦点を当てた「人魚姫」は、彼女の本に対する愛情を垣間見れた。それにしても、芥川君、君はそんな扱いで本当にいいのか?君ならもっといい相手が……。お姉さんもすごいこと言ってたし、芥川家は本当に大物揃いだ。
「姫」と「預言者」では、麻貴と流人のお互いの心情がそれぞれの立場から読み取ることができ、本編にはない面白さが見え隠れしている。特に、流人の空回り具合がいつものチャラチャラ振りから想像もできないほど笑わせてくれる。
どの話も合間のデザートにぴったりだ。
「べン・トー」、驚愕の一冊。これほどバカなことを真面目にやるなんて……盲点だった。とにかく読んでて腹が減る。半額弁当を巡る争いにかける狼たちの生き様に憧れを覚える今日この頃、半額弁当を狙うも、襲ってくる狼が現れることもなく粛々と自分はレジに向かうのみ。
戦い以外のシーンも先輩の時折見せる無防備なしぐさにドキリとしたり、主人公の天の邪鬼的気性に思春期を思い出して懐かしかったり。
意外だったのは、2巻で登場した幼馴染のあやめが先輩よりも目立ってたことにびっくり!先輩は、ヒロインというよりも一つ上から見守る流れになってきているのかな。三巻も早速読みたいと思います。
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ベン・トー 1 サバの味噌煮290円 (スーパーダッシュ文庫)
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