ウィッチマズルカ1 2   神のまにまに2

「月色プラットホーム」を読んで以来気になってる水口作品「ウィッチマズルカ」。

「マジックレプリカ」と呼ばれる魔術を操る姉妹、夏咲と未玖の二人が陰謀に巻き込まれ、様々な困難にぶつかりながらも乗り越えていく物語。



一番の読みどころは姉妹の絆。「外位」の魔女との戦いで浮かび上がる二人の想いもさることながら、日常の夏咲のべた甘っぷりは滑稽を通り越してほほえましくある。姉妹だからこその素敵なシーンだけども、これが自分のような男兄弟でやってたら、さぞ気持ち悪いものだったろう。

もうひと組の姉妹、みちるとひなたのからみも対比しながら読むとなかなか面白い。ただ、二巻以降は打ち切りになったのか、続編はもう3年も出てない。

中高生のときだったらすごくはまってたんだろうが、この年齢になって読んだ自分は過ぎ去った過去の憧れに郷愁を誘われて、気づかぬうちに姉にあこがれていた少年時代の自分を思い出してしまった。

もう二度と戻ることのない高校時代。

素直な気持ちで心通わせる相手が自分には一人でもいたのかと、考えさせられてしまう。

ウィッチマズルカ (1).魔法、使えますか? (角川スニーカー文庫)

ウィッチマズルカ (1).魔法、使えますか? (角川スニーカー文庫)

「神の2」
勢いで読んだ。それぞれのキャラが立ってて楽しく読めるが、なんかしっくりこない。神様、妖怪の出る話は大体好きなんだけどなぁ。感じられない自分の鈍さに悲しくなる。
「耳鳴坂」とか「レンタルマギカ」はいくらでも出てくるんだけども……。

もしかして近親憎悪的なものかしら?自分が創作してきたものと似てたから?でも向こうのほうが作品として世に出してる分、格は上です。