彼女は戦争妖精1 2
なんとなく以前から気になっていた作品。
で、年末に読んでみたのだが、
1巻は登場人物も少なく、まだまだ紹介の域をでない印象だった。
でもキャラのバランスが丁度よく、過不足ない印象を受けた。
こんな感じ
伊織 高校生 ぶっきらぼう 少し冷たい印象だが、本当は優しい。
クリス 外見は10歳前後の幼女 甘えん坊 自分の欲望に忠実 伊織が大好き。
薬子 伊織の高校の美術教師。常に冷静で伊織の知らない情報を色々持っている。
大人な女性。仕事場ではメガネをかけてて野暮ったいが、外すと本当は美人。
こんな先生に出会いたかった。
エルク 外見は10歳前後の……。なぜか江戸弁で饒舌 ステレオタイプな落語家的性格
薬子の家での家事一切を取り仕切る。
さつき ちょっとトロい大人しいクラスメイト。伊織に恋心を抱いている。
他にも登場するが、比較的出番の多いキャラはこんなところ。
まだまださわりということもあり、伊織とクリスの関係に終始している。
それはそれで、クリスのKYっぷりが可愛らしくて面白かった。
でも、最初の戦いでクリスがキスする場面はちょっとドキドキ
≪「ぶっきらぼうだけど、イオリは優しいね」
クリスは身を乗り出して伊織の唇にそっとキスをした。≫
最初、「エ?」となってしまって、「なぜここで?ラストでもないのに?」と
色々と考えを巡らせながら読み進めると納得。
これは、あれですな。幼女好きなお兄さん、お姉さんにお勧めしたい
「欲望充足小説」だな。
だって、ビスクドールのような可愛らしい女の子と二人暮らしですよ。
最近だったら嵐の相葉君が主演してた「マイガール」(原作:佐原ミズ)じゃあるまいし。
親子ならまだしも、赤の他人同士でこれが現実にあったら、
当人に「正気ですか?」と言ってしまいそうだ。
(声に出したときの響きが好きなので使ってみた。別に他意はありません)
ま、半分やっかみということで。
2巻から、戦争妖精達を取り巻く大きな影が見え隠れし始め、彼女達の
存在や目的に触れ始める。
でも、まだまだ。「そう簡単には全部明かしゃあしませんぜ」と言わんばかりに(エルクっぽく)
本当に重要な部分は見せてくれない。
でも、2巻はどちらかというと常葉先輩のターン。
ほのかな恋心や嫉妬、リリオーヌへの愛情の葛藤に苦しみながらも決断する先輩にグッときちゃいますね。
滝澤との戦いの直前にリリオーヌを抱きしめながら心情を吐露するシーンは、2巻のベストシーンだとおもう。
ちなみに裏ベストシーンは
常葉先輩が伊織に借りた服を教室に返しに来た後のシーン
≪「ご、ごめんね、伊織くん」
「何の話だ?」
「いや、だから、さっきどさくさまぎれに白石さんがヘンなことを言って――」
「何話かよく判らんが、たぶんおまえが気にするようなことじゃない。
おれも気にしてないしな」
「……気にしないんだ……」
さつきは自分の膝に視線を落とし、語尾を消え入らせた。≫
女の子の片思いって読んでて楽しい。好きなのに伝えられないもどかしさとか、
周りに囃したてられたら嫌なのに、相手が全く気にしてないと、「ああ、自分に興味ないんだ」とへこんだり。10代の頃ってほんの些細なことで天にも昇るように喜んだり、地の底に落とされたように落ち込んだり。
ええ、ええ自分もありましたよ。そんな少年時代。
でもどっちかといえば、一部のイケイケ女子からは「気持ち悪い」と言われたりしてたので、どちらかといえば上記のような「キャッ」てなるのはなかったような……。
いかん、自分で書いてて悲しくなってきた。
新年早々下向きになってはダメダメ!
初詣に行ったら、「大吉」だったのだから。生まれて初めて。
今年はいいことありますように。
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