耳鳴坂妖異日誌2隣にヴァンパイア 3あかつきにゴースト
これで終わりとは、残念。
設定としては、色々膨らませ甲斐があったのに……。
2巻、「となりにヴァンパイア」は、ルチヤがいい味出してましたね。
≪「この国の言語、初使用です。トチ狂ってないか超懸念しております」≫
こんな娘が知り合いにいたらたのしいでしょうなぁ。
料理が上手なのも素晴らしい。かと思えば、草太に剣術のアドバイスをしたりと知識も豊富。
さらに、こんなしゃべりをする女の子(外見だけは)のハード過ぎるラブロマンスというギャップにもクラっときてしまう。
刹理、ミコトに続く第三の刺客になるかと思ったら、あっさり退場したのにちょっと驚き。
そのうち登場するのかな、と思ったら、3巻で完結。
こちらは、2巻のラストから引っ張って色々と物語はシリアスに進んでいくのだが、もったいない。
なにがって?
結局、コメディでいくのか、シリアスでいくのかどっちつかずのままに終わってしまったことが。
多分、作家の特性として言えば、
受賞した作品がダークなテイストだと言ってたことを踏まえて、
シリアスの方が向いていたのだと思うが。
だって、書きたいものがそういうテイストだったから、受賞したんだろうし。
なまじコメディ色を出したばっかりに無理が生じたように思える。コメディで行くならそのままラストまでいってしまえばよかったのに、シリアスな設定を持ちこんじゃったばっかりに、尻つぼみに終わった感がある。
次にやるときは、もっと付きぬけたものを湖山真さんには期待します。
もう少し、コメディタッチを続けてからのシリアスなら
上手く溶け込めたんだろうけど……。
返す返すも残念でならない。
あと、食べ物の話が多いのもいいですね。そういう日常を多く描いてる所からでも、
毎日の生活に潜む恐怖とかでもいいんじゃないかと。
(素人の意見ですが)
登場人物の中ではルチヤが一番お気に入り。
だって、あんなに可愛い姉さん女房なのに、なんでもできるんだぜ!逃さない手はない!
次回も、可愛い年上を宜しくお願いします。
耳鳴坂妖異日誌 となりにヴァンパイア (角川スニーカー文庫)
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