恋する鬼門のプロトコル2   蒼穹のカルマ5

1巻で暗殺されて、それっきりの役だと思っていたユリアの父がなんと、幽霊となって登場!

それまで紹介されてきたイメージと違ったぶっ飛んだキャラで葉介にまとわりつき、ことあるごとに「和泉くん、百合亜のオッパイはなぁ…スゴいぞ」と娘の胸について熱く語ってくる。こうなると、冷静でいられない葉介なのだが、そんなことを考える間もなく、悪霊たちとのバトルが始まり、新キャラ「マキマキ」も絡んでくる。

恋愛多角形ラブコメとしての楽しみと異能者バトルとしての面白さも備えつつ、全方位エンタメしてくれます。

一番、心に残ったのはここ。

<「……和泉君。人間ってのはやっぱり……生きているほうがいいな あ。……私はあんなに頑張った百合亜に、もう、なにも……なんにもしてやれんのだな……」>

幽霊になったことの面白さと悲しさを伝えてくれる西井父の慟哭には図らずも涙してしまいました。

恋する鬼門のプロトコル 2 (電撃文庫 て 5-2)

恋する鬼門のプロトコル 2 (電撃文庫 て 5-2)



蒼穹のカルマ

どう展開するのか、まったく予想がつきません!今回も、いきなり在紗の母が現れたかと思えば、各人の思惑が錯綜して事態は二転三転……。

後半になってやっと表紙の意味がわかり、脱力……。

いや、これはすごい。どんなにギャグが入ってもシリアスが崩れることなく物語を進ませて、最後はギュっと締めてくれます。

<「私の全ての力!権能!人類を以て!在紗を必ず救ってみせる……ッ!」
 「……っ」
 冬香が足を一歩後ろに下げ、息を詰まらせた。
 「だから望め……!それだけでいい!在紗の幸福を渇望しろ!親とは……母とは……ッ!」>


どんなにシスコンでも、やはり駆真は格好いい。

ラストが衝撃過ぎただけに、早く続きを読みたくて仕方がない。

蒼穹のカルマ5 (富士見ファンタジア文庫)

蒼穹のカルマ5 (富士見ファンタジア文庫)