2009-01-01から1年間の記事一覧

憐2 3 4    さよならピアノソナタ4

久しぶりの更新ずいぶん間が空いたものだ。やはり、コミケが原因だろう。仕事の合間にコミケへ行ったのか、コミケの合間に仕事へ行ったのか、よく分からない一週間だった。憐本編は3巻まで。4巻はその後を描いた短編集。 現代にまで介入しようとする「時の…

 ハゲタカ  アマルフィ  屋根裏のポムネンカ  G.Iジョー  サマーウォーズ(多少ネタばれ)

ここ一週間で5本という、短期間での映画鑑賞最高記録を叩き出した。これもひとえにリーマンショックの影響か。そんなわけで、一本ずつ感想でも纏めてみようかと思い立つ。短期間にこれだけ鑑賞するなんてもう二度とないかもしれないし。「ハゲタカ」 NHK…

さよならピアノソナタ2 3   宵山万華鏡

ピンポイントに心を貫く言葉を書かせたら、この人の右に出る人はいないんじゃないか? 案外、左には大勢いるかもしれないけど(笑)。真冬の恋のライバルなのに、それを邪魔することなく真冬の気持に気づかない直巳に苛立つ千晶に好感がもてる。自分も好きだか…

紫色のクオリア  憐  死なない男に恋した少女 

ここ2,3日は時間があったので、まとめて色々読んでみました。「紫色のクオリア」 今まで、うえお久光の作品は読んだことなかったけど、これは凄い!大げさに言うのなら、ライトノベルの幅を広げた作品だと思う。ゆかりの持つかわいさやあどけなさの中に潜…

ハルカ 炎天の邪馬台国

上下巻合わせて1000ページ。ようやく読んだ。おもしろかったから全部読めたんだけど、疲れた。読んでは休んでの繰り返しだったから、毎回毎回それまでの流れを思い出すため又読み直したりと……。前巻でやられたキャラなどが再登場したり、サービス満点の盛り…

とらドラ 7 8 9 10

とうとう読み終わりました。進みそうで進まない展開にやきもきしながらも、7巻のクリスマスパーティをきっかけに各人の想いは転がり始め、8巻ではその想いがぶつかりあい修復不能か?と思わせるほどドキドキしてしまう自分と「もっと荒れろ!もっと荒れろ!…

世界平和は一家団欒のあとに7

今回は、初めて主役として八面六臂の活躍をする星弓家の二男、刻人君のターンです。もちろん、軋人が頑張ったからこその活躍なのですが、それにしてもいい!「一家に一人、刻人君」と皆に声を大にして叫びたい位に無償の愛を捧げられる、まるでキリストのよ…

タイトル:夏休み撮影日2009年7月19日撮影場所:京都国際マンガミュージアムの芝生グラウンドの一角 今月19日に京都国際マンガミュージアムへ行った時の一コマです。元々祇園祭を観に実家へ帰省したのですが、なんと宵山は17日に終わっていたと親…

インシテミル

一週間ぶりの更新。本格ミステリー好きには堪らない作品だ。古今東西のミステリーを知る米澤穂信だからこその表現力。閉鎖空間で次々と参加者が殺されるという、ともすれば一部のミステリーマニアにしか受け入れられなさそうな特殊な状況を、作者独特の持ち…

月色プラットホーム

どこかで読んだような懐かしさを感じた。おお!自分の卒業制作に書いたオーディオドラマの脚本に似てるんだ。どこらへんが似てるかは、色々あるといけないので割愛するとして、一つ挙げるなら、見えないものが見える主人公匠海と、彼が沙月の仕事を手伝う動…

魔王城二限目

注)うPしたと思ったら下書きに保存されっぱなしで一週間。改めてうP。 切ないねぇ。お互い近づけば近づくほど傷つけてしまうなんて。でも、町の人たちとも少しずつ仲良くなって、子どもたちとも遊べるようになって、 気難しいけど公平な伯爵の計らいでキサ…

さよならピアノソナタ

なんなの?この物語は!? これが「さくらファミリア」と同じ作者の作品なの? 一言一言が胸にズギュンズギュンと響いて、 登場人物それぞれの台詞がいちいち心をくすぐってくる。たとえばこんな一節先輩はぼくに目を移した。手の指でピストルをつくって、ぼ…

さくらファミリア

タイトルから全く内容が想像できず、「杉井光作品でも読んでみるか」と最初に手に取ったのがこれだった。「さよならピアノソナタ」からにしたら良かった。ユダの生まれ変わりと言われ、命を狙われる羽目になってしまった佑太。彼の命を狙って現れたのに、な…

放課後の魔術師1 2

主人公、遥の初々しさと瑞々しさにぐぐっときた。 これぞ青春、てか。 架空言語や論理魔術という設定がスレイヤーズやオーフェンを思い出して懐かしかった。3巻以降も楽しみ。なにより驚いたのは、香音が意外に感情豊かだったことだ。お姉さん的ポジション…

ハルカ 天空の邪馬台国   エヴァンゲリヲン劇場版―破―    迷宮街クロニクル2

古代日本を舞台にしたファンタジー。 500ページあるが、全然気にならない。これまで読んできたような作品と違い、とにかく無力感とやるせなさばかりが浮かび上がってしまい、正直少々へこみそうになる。が、どんなにくじけようともへこたれないハルカの強…

とらドラ 3 4 5 6

第一部完。物語も後半戦に入って第二部に移行といったところでしょうかね。登場人物それぞれの心情も明らかになって立ち位置も落ち着いたところでようやく物語が動き出した。これまでも、何かある度に関係が進展してるように見えて全然進んでなかったのよね…

迷宮街クロニクル 生還まで何マイル?

あっけない。こうも簡単に人は死ぬのかと驚いた。現代に表れたダンジョンに挑む人々。モンスターの残骸などを持ち帰ることで日々の糧を彼らは得る。いわゆる3Kの仕事だ。随所に日記形式で突き放しているからこそ、冷静に物事を見つめられるが、もしこれがき…

さよなら妖精

案外、「とらドラ」以外も読めるものだ。3、4、5と一気に読んだが、こちらがインパクト強かったので優先して書くことにした。ついさっき読み終わったのだが、ちょっと放心状態。これまで読んできた米澤作品で一番重い内容だと思う。ユーゴ紛争に絡めた本…

遠まわりする雛

「古典部」シリーズ第4弾。今回は、これまでに起こった事件の間に起きたちょっとした不思議が少しずつ重なり合うようにリンクし、入学からの一年間が描かれている。どれも秀作揃いで面白いのだが、あえて一つを、と問われれば表題作の「遠まわりする雛」で…

とらドラ1 2

わー、とうとう手を出してしまった。暇なときに纏め読みしようと思ってたのに……もーダメだ。全巻読むまで止められない。今、古典部シリーズの四巻を半分まで読んでたけど、こっちが片付くまで多分無理だな。現に今も読もうとしたけど、全然食指が働かない。…

クドリャフカの順番

文化祭。自分が高校生のときを振り返ると、あまりにも思い出がなにもない。 思い出すことは、授業がなくなった代わりに、朝からサッカー部の部活動があった、ぐらいだろうか。それに比べて、神山高校のなんと実り多き文化祭であろうか。50以上の文化系クラ…

氷菓   愚者のエンドロール

読後に味わう久々の空虚感。それがどこからやってくるものなのか。ともに米澤穂信の作品である。誰も死なないミステリー。その一言で表すのは簡単だが、それだけでは 割り切れないものを感じてしまい、どうにもすっきりとしない。それがなんなのか、はっきり…

神様家族6 7

「鉄棒工場」 いつもながら、内容の読めないサブタイである。でも、面白くなってきた。メメだけでなく、佐間太郎の前世の記憶も徐々に表に出てきて、物語は少しずつ核心に近づいている。そして、一番の見どころはやっぱり告白シーン。あまりにもあっけなさす…

神様家族5

うーん、4巻が自分の中で当たりだっただけに、今回はちょっと物足りなさを感じた。ただ愚痴ってるだけではなにも始まらないので、なぜそう感じたのかを考えてみると、ひとつ思い当たることがあった。前回は短編集だったのだ。そう、1〜3でも感じた物語の…

夏季限定トロピカルパフェ事件

前回のように日常に潜むちょっとした謎をゆるーく解いていくのかな、と思っていたら、 全然違っていたので驚いた。そもそも、小山内さんが小鳩君に謎解きをさせることが変だった。一巻を読んだ方はお分かりでしょうが、前回の小山内さんなら、小鳩君がもし謎…

春季限定いちごタルト事件

ライトノベル風のミステリー小説は数あれど、ミステリーの皮を被ったライトノベルはまずこれに間違いないでしょう。高校入学と同時に慎ましき小市民を目指す小鳩君と小山内さん。共に苗字に「小」がつくのに、物語を読むと、全然「小」じゃないところが笑え…

恋文の技術

はてブ読者の皆様ならご存知の森見登美彦御大の最新作である。タイトルと冒頭の数ページを読んだ印象では、「今回はちょっと物足りないかも」と 思ってしまった。なにしろ「文通」である。自分も何度か経験はあるが、これをどのように料理するのか、皆目見当…

ホペイロの憂鬱 JFL編

今回、ライトノベルとは一味違う作品を紹介します。創元社の「ミステリーズ」で連載された、JFLのサッカークラブで働くホペイロ(用具係)を主人公にしたライトミステリーです。ライトと冠しているだけあって、誰も死んだりすることはなく、後味爽やかな作品で…

ミスマルカ興国物語2 3

今回もマヒロのハッタリは顕在です。毎度毎度の化かし合いは次に出てくる作戦のための布石かな?と深読みしたり、推理小説のような読み方をしてしまいました。これは、ライトノベル界の「ライアーゲーム」だ。最初は「カイジ」かな、と思ったが、 「そこまで…

ミスマルカ興国物語  星アラベスク

昨年の評判を維持して、最近マンガ家もされたということで まとめて三巻まで借りてきた。「おお、落語的」、これが第一印象。 巷の作品に比べて比較的少なめの人物の心情描写をテンポの良い言葉のかけ合いで読ませる 文章は声に出して読んでも面白いかも。物…